先日、官報への公告の手続きを行いました。
官報とは、明治16年から続く国の広報紙で、政府が発行する新聞のようなものです。
行政機関の休日を除いて毎日発行されています。
官報には、①法令の公布、②広報としての国会の議事日程、一定の役職以上の公務員の人
事異動や、③裁判所、会社等の公告などが掲載されており、一般の日刊新聞にはある、ラ
テ欄や、スポーツ欄などはありません。
司法書士業務に関連したものとしては公告掲載手続きがありますが、会社の決算、合併、
解散公告や、行方不明の方についてする公示催告、相続関係では、亡くなった方の財産に
関する公告などがあります。
相続財産管理人として、亡くなった方の財産に関する公告を行うと、不動産業者等から、
「売却したい不動産はありませんか?」などと電話がかかってくることもあるようです。
そのほかの公告としては、亡くなった方の身元がわからない場合について、死亡推定日時
や発見された場所、所持品や外見などの特徴を、自治体の長が掲載する行旅死亡人の公告
というのもあります。
国家試験の合格発表も官報で行われることがあり、司法書士をはじめ、司法試験、不動産
鑑定士、公認会計士、弁理士などの合格者の氏名が掲載されます。
日常生活で官報を目にすることは、まずないと思います。私が官報を見たのも、司法書士
試験に合格したときに氏名が掲載されたものを購入したのが初めてでした。
官報は、官報販売所などで誰でも購入できまし、自宅からでも過去30日分であれば、無
料でインターネットでの閲覧が可能です(http://kanpou.npb.go.jp/)。
図書館でも閲覧することができますので、関心をもたれた方は、一度見てみてはいかがで
しょうか。
評議員 近藤隆明